【2025年版】エックス線作業主任者とは?試験内容・過去問・合格率・合格発表まで徹底解説!

【2025年版】エックス線作業主任者とは?試験内容・過去問・合格率・合格発表まで徹底解説!

エックス線を使った作業に携わるなら、安全管理の責任者として必要となる国家資格「エックス線作業主任者」を知っておくことが重要です。
本記事では、「エックス線作業主任者とは何か」から、試験の内容、過去問の活用方法、合格率、さらには合格発表の確認方法まで、資格取得に必要な情報をわかりやすく解説します。
これから資格取得を目指す方に向けて、学習のポイントや効率的な対策法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

エックス線作業主任者とは

エックス線作業主任者は、エックス線を使用する作業現場において、作業の安全を確保するための管理・監督を行う責任者です。電離放射線障害防止規則により、一定のエックス線作業を行う際には、作業主任者の選任が義務付けられています。

エックス線作業主任者の選任義務(法令根拠)

電離放射線障害防止規則 第46条【作業主任者の選任】
事業者は、令第六条第五号に掲げる作業については、エツクス線作業主任者免許を受けた者のうちから、管理区域ごとに、エツクス線作業主任者を選任しなければならない。

以下のような業務を行う場合、作業主任者の選任が必要となります:

  • エックス線装置の使用又はエックス線の発生を伴う当該装置の検査の業務
  • エックス線管及びケノトロンのガス抜きまたはエックス線の発生を伴うこれらの検査の業務
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エックス線作業主任者の職務内容(法令根拠)

選任されたエックス線作業主任者は、以下の職務を行わなければなりません:

① 作業の方法を決定し、労働者を指揮監督(第21条第1項第1号)

  • 作業手順の確認やリスクのある作業への対応策の決定
  • 作業前の安全確認と指示出し

② 放射線障害防止のための装置・防護具の点検(第21条第1項第2号)

  • 放射線遮へい設備、警報装置、線量計などの点検
  • 鉛エプロン・鉛グローブなど防護具の状態確認

③ 作業場所の放射線量測定(第21条第1項第3号)

  • エリアモニタリングや個人線量計のチェック
  • 放射線量が許容値内かを定期的に確認

④ 被ばく防止のための措置(第21条第1項第4号)

  • 緊急遮断措置、立入禁止区域の設定、作業時間の制限など
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試験概要と受験資格

  • 試験実施機関公益財団法人 安全衛生技術試験協会
  • 試験日程:年数回、全国各地の安全衛生技術センターで実施
  • 受験資格:特に制限はなく、誰でも受験可能
  • 試験形式:筆記試験(マークシート方式)

免除科目

対象者免除される科目手続き添付書類
第二種放射線取扱主任者免状の交付を受けた者(※注意1)– エックス線の測定に関する知識
– エックス線の生体に与える影響に関する知識
受験申請書B欄の学科「一部免除」を○で囲み、「(測定)(生体)」と記入する。第二種放射線取扱主任者免状の写し
ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許試験に合格した者– エックス線の生体に与える影響に関する知識受験申請書B欄の学科「一部免除」を○で囲み、「(生体)」と記入する。ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許証の写し
または合格通知書の写し

試験科目と出題内容

■ エックス線作業主任者試験:科目一覧と出題数・配点・試験時間

試験科目出題数(配点)備考
エックス線の管理に関する知識10問(30点)装置の構造、安全管理、操作手順など
関係法令10問(20点)労働安全衛生法、電離放射線障害防止規則など
エックス線の測定に関する知識10問(25点)線量計、測定方法、測定単位など
エックス線の生体に与える影響に関する知識10問(25点)放射線障害、被ばくの影響、健康管理など

■ 試験時間(免除の有無による違い)

区分試験時間対象者
全科目受験者12:30~16:30(4時間)科目免除のない一般受験者
1科目免除者12:30~15:30(3時間)例:ガンマ線透過写真撮影主任者免許保持者など
2科目免除者12:30~14:30(2時間)例:第二種放射線取扱主任者免状所持者

■ 解説:試験内容と対策のポイント

● 配点のバランスに注目

  • 「エックス線の管理」:30点と最大配点。現場での装置操作・安全管理の理解が必須。
  • 「関係法令」:20点であるが、法令は選任義務や罰則にも直結するため重要。
  • 「測定」「生体影響」:それぞれ25点と高得点で、免除の対象にもなりうる。

合格率と難易度

エックス線作業主任者試験の合格率は、年度によって異なりますが、概ね40%〜50%前後で推移しています。例えば、2023年度の合格率は44.9%でした。難易度は「普通」から「やや易しい」とされ、しっかりと対策を行えば合格は十分可能です。


過去問の活用法

過去問は試験対策において非常に有効です。公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公式サイトや、専門の学習サイトで過去問題集が公開されています。これらを活用して、出題傾向や頻出問題を把握し、効率的な学習を進めましょう。


合格発表の確認方法

試験の合格発表は、試験日から約1週間後に、公益財団法人 安全衛生技術試験協会の公式サイトで公開されます。受験したセンターを選択し、受験番号を確認することで、合否を確認できます。また、正式な合格通知は郵送でも送付されます。


合格後の手続きと活用方法

合格後は、所定の手続きを経て免許証が交付されます。エックス線作業主任者の資格は、非破壊検査や医療機関、研究機関など、エックス線を使用するさまざまな現場で活用されています。資格を取得することで、職場での安全管理の責任者としての役割を担うことができ、キャリアアップにもつながります。


まとめ

エックス線作業主任者は、エックス線を使用する作業現場での安全を確保するために重要な国家資格です。試験の合格率は40%〜50%前後で、適切な対策を行えば合格は十分可能です。過去問を活用し、出題傾向を把握することで、効率的な学習が可能となります。合格後は、さまざまな現場での活躍が期待される資格ですので、ぜひ取得を目指してみてください。

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