有機溶剤の種類について

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有機溶剤とは、他の物質を溶かす性質を持つ有機物の総称であり、様々な職場で、溶剤として塗装、洗浄、印刷等の作業に幅広く使用されています。

有機溶剤は常温では液体ですが、一般に揮発性が高いため、蒸気となって作業者の呼吸を通じて体内に吸収されやすく、また、油脂に溶ける性質があることから皮膚からも吸収されます

(参考)⇒有機溶剤のまとめページ

    ⇒がん原性物質まとめページ

有機溶剤には、以下の3区分(全54種類)の有機溶剤があります。

第1種有機溶剤

物質名CAS No.沸点
(参考値)
がん原性物質
※裾切値以上が対象
皮膚等障害性化学物質
※裾切値以上が対象
1,2-ジクロルエチレン(別名二塩化アセチレン)540-59-060℃××
二硫化炭素75-15-046℃×0.3%

第2種有機溶剤

物質名CAS No.沸点
(参考値)
がん原性物質
※裾切値以上が対象
皮膚等障害性化学物質
※裾切値以上が対象
アセトン67-64-156℃××
イソブチルアルコール78-83-1108℃×1%
イソプロピルアルコール67-63-083℃××
イソペンチルアルコール(別名イソアミルアルコール)123-51-3132℃×1%
エチルエーテル60-29-735℃××
エチレングリコールモノエチルエーテル(別名セロソルブ)110-80-5135℃×0.3%
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別名セロソルブアセテート)111-15-9156℃×0.3%
エチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル(別名ブチルセロソルブ)111-76-2171℃×1%
エチレングリコールモノメチルエーテル(別名メチルセロソルブ)109-86-4
125℃
×0.3%
オルト-ジクロルベンゼン95-50-1180℃×1%
キシレン1330-20-7138℃×0.3%
クレゾール1319-77-3191℃×1%
クロルベンゼン
108-90-7
132℃××
酢酸イソブチル110-19-0118℃××
酢酸イソプロピル108-21-489℃××
酢酸イソペンチル(別名酢酸イソアミル)123-92-2142℃××
酢酸エチル141-78-677℃××
酢酸ノルマル -ブチル123-86-4126℃××
酢酸ノルマル -プロピル109-60-4102℃××
酢酸ノルマル -ペンチル(別名酢酸ノルマル-アミル)628-63-7149℃××
酢酸メチル79-20-957℃××
シクロヘキサノール108-93-0161℃××
シクロヘキサノン108-94-1156℃×1%
N,N-ジメチルホルムアミド68-12-2153℃0.1%0.1%
テトラヒドロフラン109-99-966℃×1%
1,1,1-トリクロルエタン71-55-674℃×0.1%
トルエン108-88-3111℃×0.3%
ノルマルヘキサン110-54-369℃×1%
1-ブタノール71-36-3117℃×1%
2-ブタノール78-92-2100℃××
メタノール67-56-165℃×
0.3%
メチルエチルケトン78-93-380℃×1%
メチルシクロヘキサノール25639-42-3174℃××
メチルシクロヘキサノン1331-22-2163℃×1%
メチル-ノルマル -ブチルケトン591-78-6126℃×1%

第3種有機溶剤

物質名CAS No.沸点
(参考値)
がん原性物質
※裾切値以上が対象
皮膚等障害性化学物質
※裾切値以上が対象
ガソリン38~204℃
コールタールナフサ(ソルベントナフサを含む。)120~200℃
石油エーテル35~60℃
石油ナフサ30~170℃
石油ベンジン50~90℃
テレビン油149℃
ミネラルスピリット(ミネラルシンナー、ペトロリウムスピリット、ホワイトスピリット及びミネラルターペンを含む。)130~200℃

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